設立の背景

  • ・日本人男性の2人に1人、女性の3人に1人ががんにかかる今日、誰しもが最良の治療を受けたいと願うものの、実際は住む地域などによって大きな格差があることが指摘されています。また、国や自治体ががん医療に積極的な姿勢を見せる一方で、最適な治療を求めて悩む患者さんが“がん難民” として報じられ、医療者たちも多くのジレンマを抱えています。
  • ・私たちは、私たちができるところから、がん患者さんの苦しみ、医療現場のジレンマに「前向きに」立ち向かっていきたいと思います。そして現状の困難さを列挙するだけではなく、がん医療の夢、あるべき姿や将来を見定め、患者さんと医療者がビジョンを共有し、そのビジョンを現実にする活動を推進したいと思います。
  • ・そのためには、国および自治体のこれまでの努力に加え、“患者さん中心のチーム医療” を推進する見識と将来を見据えた夢をもち、科学的根拠をベースにした医療(EBM) について自ら発信できる「医 療現場のリーダーの育成」が必要です。そして、患者さん自身が「チーム医療の一員」となり、さらにはがん医療の人材育成に参画することが不可欠です。
  • ・本法人は、このような認識を背景に、医療者と患者・家族、そして一般生活者の皆さんとともに「がん医療の質」の向上に取り組むために設立されました。